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化粧品
化粧品を保管するための倉庫について、実際の施工事例を紹介します。
施工事例はシステム建築タイプ、プレハブ建築タイプ、テント倉庫の3種類で調査をし、倉庫の写真とともに建物の規模や竣工年、構造など詳細な情報も掲載しました。扱い方や知識を深めたいという人はぜひ参考にしてください。
化粧品倉庫の注意点をチェック
化粧品製造業許可が必要
化粧品の保管には「化粧品製造業許可」が必要です。化粧品は直接人体に塗布することから、製造販売に関しては法律で定められています。倉庫で保管する場合は実際に製造には関わっていませんが、製造行為とみなされるため許可が必要です。
倉庫保管の場合は化粧品製造許可の「包装・表示・保管区分」を取得します。許可を取得していれば、単なる保管にとどまらず、法定表示が記載されたラベルの添付や添付文書の同梱などの作業も可能になります。
保管温度に注意する
化粧品は、温度変化で品質に影響が出るため温度管理に注意が必要です。ほとんどの製品が常温で直射日光が当たらない環境での保管となります。 そのため、基本的には夏は30度以下、冬は10度以上の温度帯を保たなければならず、倉庫内の温度を空調で管理します。
ロット管理をする
化粧品の保管では、ロット管理が必要です。「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」において、製造番号または製造記号の記載が求められているためです。
また、保管期間が長くなると酸化などで品質に影響が出るため、ロット番号をもとに先入れ先出しの管理をしなければなりません。
危険物として扱うものがある
化粧品には、香水のように成分の60%以上にアルコールが含まれるものがあります。それらは危険物として取り扱いされるため、管轄消防署への申請が必要になります。
危険物を管理する場合は、耐火性素材を使用した倉庫であることや危険物以外を保管しないなどの要件が課せられます。危険物と見なされる保管量は1つの倉庫に対してのカウントとなるため、保管量を複数の倉庫に分散させるという方法もあります。ただし、その場合でも火気を避けるなど保管の際の取り扱いには注意が必要です。
【システム建築編】化粧品保管倉庫の施工事例
システム建築タイプの化粧品保管倉庫の施工事例を紹介します。
(https://www.yokogawa-yess.co.jp/archives/production/5559)
建物の正面に吊り庇を設置した倉庫です。建物はほぼ2階建てに近い仕様になっています。
- 【用途】倉庫(化粧品製造工場内倉庫)
- 【建物面積】442 ㎡
(https://www.yokogawa-yess.co.jp/archives/production/6747)
Vリブウォールを用いているため、日の方向によって美しい陰影が表れる外壁の倉庫です。yess建築のカスタムタイプはオーダーメイド間隔での指定が可能で、建物の裏手の一部を敷地に合わせて切り取っています。
- 【用途】倉庫(化粧品・ウェットティッシュ製品倉庫)
- 【建物面積】522㎡