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野積倉庫
倉庫には実にさまざまな種類があり、保管物や用途によって適切な倉庫を建設することになります。通常は建物を新築しますが、保管物が法律上の4類物品(鉱物・木材・自動車などで雨風にさらされていいもの)の場合は野積倉庫が向いています。
野積倉庫について、施工事例を交えながら機能や保管物を解説していきます。
野積倉庫とは
野積倉庫とは、柵や塀で囲まれた区画内で製品を積んで保管する手法です。建物ではありませんが、倉庫業法で定められている営業倉庫の一種で、以下のような条件が設けられています。
- 延べ床面積が150m2以上の場合、消防法により消火器などの消火設備が設けられている
- 工作物もしくは土地において、その周囲が塀や柵など国土交通大臣の定める防護施設によって防護されている
- 防犯上有効な設備として照明装置を設けている
- 建物の屋上を野積倉庫として活用する場合、屋上の床の強度が国土交通大臣の定める基準に適合しており、保管物が屋上から落下するのを防ぐ措置がされている
野積倉庫に適した保管物
野積倉庫は屋外になるため、雨や風の影響を受けない保管物であることが条件です。
- 木材
- 鉱物
- 車両
- 保管に使用するパレット
野積み倉庫のイメージとしては、輸入木材の集積場や車両が並んだ自動車工場、鉄スクラップの集積場などが挙げられます。資材によっては野積用のシートを使用して保管します。
野積シートの事例
野積シートを利用した事例を紹介します。基本的には、屋外に置いても問題ない製品を保管していますが、品質の保持やトラブルを防ぐためには野積シートの利用が適切です。

(http://www.yashimasouko.com/service/warehouse.html)
- 【用途】野積倉庫
- 【建物面積】1,962㎡
平成19年に既存倉庫に野積倉庫を増設した事例です。輸送用の空パレットの保管場所として活躍しています。倉庫自体は米の保管倉庫として使用しており、返却されたパレットをスムーズに保管でき、業務効率アップが図れます。

(https://tent-showa.co.jp/products.html)
IKCSの野積シートは、主に工場や湾岸で使用されることが多く、雨風や日焼けを避ける効果があります。また防水性にも優れ、雨が降っても資材を濡らす心配がありません。シート自体は軽いので、取り外しや保管も簡単です。

(https://www.taiyokogyo.co.jp/works/14840/)
太陽工業は雨よけや日除けに優れた「フレックスハウス-WS(ワークステーション)」を展開しています。資材のボリュームに合わせて、間口や奥行き、高さも自由設計が可能です。シートを張り替えるだけで長期的な使用ができるため、メンテナンス費用も削減できます。
保管物の品質保持には野積シートや上屋テントが適切
保存期間によっては、シートなどを利用して保管することが望ましいです。野積シートは雨や風、日中の日差しから資材を守ってくれる効果があります。
ただし、保管物の移動のたびにシートを剥がしたり掛けたりする作業が発生するのが難点。シートの取り外しが面倒な場合は、上屋テントの活用がオススメです。