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電子機器
電子機器の倉庫を設営するにあたっては、多くの要因に気を配る必要があります。倉庫に電子機器を保管するうえでおさえておきたい注意事項や、実際の倉庫の施工事例について紹介します。
電子機器倉庫の注意点をチェック
厳しい保管環境が必須
電子機器を倉庫に保管する際は「腐食」「塵や埃」「湿気」「室温」「直射日光」等、厳しい管理が必要です。夏場は湿気や気温が高く腐食のリスクが高まり、冬場は乾燥による静電気のリスクが高くなります。そのため、年間を通して安定した室温、湿度の管理が求められます。
電子機器と作業員に配慮した通気設計が必要
倉庫内の湿度管理のために、通気設計が必要です。また、作業員の倉庫内作業環境も踏まえて、高温多湿といった危険な作業環境にならないよう配慮しましょう。なお、通気の際は、同時に外部からの塵や埃といった異物の侵入に対しての対策も検討が必要です。
窓際保管に要注意
電子機器の保管に際し、窓際に位置する機器には「直射日光」のリスクがあります。紫外線による品質劣化や、高温による故障の他、窓の結露による水滴の被害のリスクも考慮しなくてはなりません。時期によって保管環境が異なることがないよう、前もって窓際から距離を置いて保管するなど、窓と保管位置の設計に留意しましょう。
害虫対策も必要
精密な電子機器には、害虫対策は欠かせません。捕虫器やネズミ捕りの他、倉庫出入りの際の開け閉めルール、換気の際の網戸の設置、エアカーテンなど、機器や作業員の意識管理などで対策できる手段がいくつもあります。害虫対策を検討する際は、電子機器の品質を保ちつつも、作業員にとって煩雑にならないバランスが大切です。
搬入時の雨濡れ対策も必要
保管中の浸水対策はもちろんのこと、雨天時の出し入れを考慮し、搬入口などに屋根の設営を検討しましょう。台風シーズンの暴風も想定し、屋根を作る際は建物より大きめにしておくなど、工夫が必要です。
倉庫内通路の段差や窪みに注意
倉庫内の通路がフラットではなく、段差や窪みが生じると、電子機器運搬の際に振動が起き、機器の破損や故障につながるリスクが高まります。また、作業員がつまずいて転倒するリスクもあるため、倉庫内足元の日常管理も重要な要素となります。
【システム建築編】電子機器保管倉庫の施工事例
システム建築タイプの電子機器保管倉庫の施工事例を紹介します。

(https://www.yokogawa-yess.co.jp/archives/production/7201)
精密電子部品を製造する工場の倉庫です。2階建てのカスタムタイプで、一部事務所エリアなども設けられています。中央のフロントには風除室付きフロントサッシを導入。屋根の断熱にはYマットS(表皮付きグラスウール60mm)を使用。外壁の断熱には高断熱なサンドイッチパネル「フラットヴァンド35V(縦貼り)」を使用しています。
- 【用途】工場・倉庫
- 【建物面積】1176㎡