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プレハブ建築倉庫の耐久性・耐震性
プレハブ建築で建てられた倉庫の耐久性・耐震性のほか、プレハブ倉庫の耐震技術について詳しく解説しています。
プレハブ倉庫の耐用年数は?
プレハブ建築倉庫は、あらかじめ工場で規格部材を製造して、現場でその部材を組み立て完成させる工法を用いて建てられたものです。この工法が採用されていれば、使用部材の種類に関わらず「プレハブ建築倉庫」と呼ばれますが、一般的には、軽量鉄骨が使われることが多いようです(※軽量鉄骨…厚さ6mm未満の鋼材)。
軽量鉄骨造の耐用年数ですが、鉄筋コンクリート造(RC)・鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)と、木造の中間くらいに位置する工法といえるでしょう。具体的な年数の目安は以下のとおりです。
<住宅法定耐用年数>
- 鉄筋コンクリート(RC)・鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)(工場用・倉庫用のもの)…38年
- 木造(工場用・倉庫用のもの)…15年
法定耐用年数はRCやSRCと木造の中間くらいですが、建築に際する初期費用を大幅に抑えられるので、コストパフォーマンスに優れた構法といえるかもしれません。
また、メンテナンスをしっかりと行なえば40~50年使用することもでき、さらに、増築・増床やリニューアル・機能追加等が容易であることによる維持のしやすさも注目すべきポイントでしょう。
プレハブ倉庫の耐震技術をチェック
プレハブ建築倉庫は、軽量鉄骨を使用しているため、木造よりは高い程度の耐久性・耐震性があります。また、プレハブ工法では6mごとに柱を設置しなければならないため、大空間の確保は難しいものの柱で支えられているという安心感はあるでしょう。
鉄骨を使用しているため折れにくく倒壊のリスクが少なく、柱や梁をボルトなどで結合するブレース(筋交い)により、地震発生の際は柱が梁の破断を防いでくれます。
一方、特に錆に弱い性質をもつため、防錆などの対策や定期的なメンテナンスは欠かせません。
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比較対象 | 向いている部材 | 費用相場 | 工期 | 耐久性 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|---|---|
テント倉庫 |
一時的な保管物 建築資材 季節商品 大型機械など |
1,950万程度 | 約2カ月 | 10~15年 ※シートの劣化を基準 |
短期間で設置可能 コストが低い レイアウトの変更が容易 |
耐久性や耐火性が劣る 平屋建て(1F)に限定される |
システム建築 |
工業製品 長期の保管物 食品 |
3,700万程度 | 約4カ月 | 約30年 |
標準化された部材の効率的な建築が可能 拡張性が高い 耐久性と安全性に優れる |
移設や再利用が難しい 設計の柔軟性が制限される場合がある |
プレハブ工法 |
医療機器 精密機器 危険物 |
2,200万程度 | 約3カ月 | 約20年 |
工場生産による高品質・高精度 現場での施工時間が短い 高い断熱性と耐久性 |
初期費用が高め 運搬コストが発生 |