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災害時の医療用多目的テントとは?
災害時に活躍する医療用・多目的テントの事例をまとめました。緊急時に役立つ医療用多目的テントを取り扱っている会社の特徴や事例を紹介していきます。
医療用テントの選び方とは?
トリアージへの対応ができる
緊急の医療用テントがあることで、医師や看護師は、手当ての緊急度に従って治療を行う、トリアージの対応が可能です。
緊急医療用テントがない場合、すべての患者を同じ建物に入れて治療することになり、二次感染等のリスクも高まります。そのため、「別の場所」を作ることでトリアージを行い、より効率の良い医療環境の提供を可能にします。また、その際に焦らずにじっくりとトリアージを行えますので、結果的に医療そのものの質を高められるようにもなります。
感染拡大などを防ぐことができる
緊急医療用テントを設置することで、いわば「場所」を用意できます。そのため、感染拡大の防止に繋がります。感染症は目に見えないものです。そして、同じ空間にいるだけで感染してしまうものもありますが、場所がなければ感染症リスクの高さを理解していてもどうすることもできません。
しかし、医療用テントを設置することで、隔離できる場所を確保できるため、感染症拡大の防止効果が見込めます。仕切りもあるので、防止対策も十分期待できるでしょう。
短時間で設置できる
緊急医療用テントは、スピード感を求められる傾向にあります。「とにかくすぐにでも」と思った時、建物であればどうしても時間がかかります。資材や人材の確保、そして作業。時間がかかってしまうのも致し方ないのですが、医療用テントであればすぐにでも設置が可能です。
時間がかからない点はもちろんですが、建設のための資材や人材確保の必要もありませんし、「悪天候なので中々建設が進まない」といったこともありません。
空気で組み立てるエアーテントが多く採用
空気で組み立てるエアーテントは、既に多くの現場で採用されている実績があります。どれだけメリットを見ても、「実際に活用できるのか」「さすがにテントは不安がある」といった思いを抱く人がいても不思議ではありません。
しかし、既に多くの現場で採用されているとなれば、印象も変わるのではないでしょうか。また、採用されている一方でトラブルやアクシデントが聞こえてこない点を鑑みても、採用に問題ないシステムであることも分かります。
医療用多目的テントを手掛けている会社
ゴトー工業
ゴトー工業の医療用テントは、さまざまな場所で採用されており、特にアフガニスタンの支援やカンボジアへの支援を行う際にも利用されました。
日本国内はもちろんですが、世界を股にかけ、さまざまな場所で緊急対応のためのテントとして活用されているなど、豊富な実績のある業者です。医療用テントは、アフガニスタンのカブールにて診療所として用いられた実績があります。シンプルな構造で組み立てはもちろんですが、軽量であるがために持ち運びも簡単であることから、アフガニスタンへの輸送も行ったそうです。
ゴトー工業の事例

(http://www.tentya.co.jp/ict.htm)
緊急医療用テントのみならず、緊急時対応のためのアイテムを多数用意している業者です。避難用トイレや多目的防災テントなど、災害時に活用できるアイテムに力を入れています。
浅倉工業
元々はエアー遊具やエアテントの製造販売を手掛けていた浅倉工業。山形県の会社だからこそ、ウィンターシーズンの遊具を数多く手掛けており、日本エア遊具安全普及協会、日本テント・シート工業組合、山形県テント・シート工業組合にも加入していました。
昨今、需要の変化を受け、災害・医療用多目的テントもリリース。空気を入れることで簡単に設置できる点や、それまでのエアー遊具のノウハウを生かした実用性のある商品を扱っています。
浅倉工業の防災・災害時用のテントはワンタッチのものがあります。防災時、場所があっても道具がないケースも想定されます。
設営の際、何らかの道具が必要な場合には設置できない可能性もありますが、道具不要のワンタッチなので、どのようなシチュエーションでも活躍してくれることでしょう。
浅倉工業の事例
※公式HPに事例写真の掲載がありませんでした。
大和テント商会
元々はイベントやレジャーで使えるテントの販売を行っていましたが、需要の増加に伴い、緊急医療・住居用テントもリリース。それまでの実績から、使用用途に合わせた使い分けを可能にするなど、細かいニーズにも対応しています。
また、昭和58年に創業してから、多くのテントをリリースしてきました。店舗の屋根代わりなどに活用していることも。なので、テントに関するノウハウも多々蓄積されていることが伺えます。
大和テント商会の事例

(http://www.yamato-tent.com/disaster/)
大和テント商会のテントは、簡易的なものではあっても換気用の窓、入り口などを備えていることからプライバシーの確保も可能。それまでの十隻で培った技術を緊急医療・住居用テントにも十分に役立てています。
太陽工業
太陽工業は、骨組みではなく空気で膨らませて設置する医療用テント「マク・クイックシェルター」を提供しています。
「マク・クイックシェルター」は、空気で膨らませるタイプのテントなので、少人数で短時間で設置可能。すぐに救護や看護にあたれるため、医療用テントに最適です。
その他、テントのデザインから一目見て救護用だと分かるような機能や、陰圧フィルターシステムにより、テントの中を陰圧にし、ウイルスなどの飛散を防ぐなどの機能も搭載されています。
太陽工業の事例

(https://www.taiyokogyo.co.jp/products_list/index.php/item?keyword=クイックシェルター&name=ハイブリッドエアーテント「マク・クイックシェルター」&id=100&label=1)
太陽工業医療用テント特徴の一つである目立つデザインで、遠くからでもシンボル的な存在感を発揮。一目見て利用できるようになっています。
また、設置も簡単ですが、撤収も簡単にできる点などから、一時的な利用に適しています。また、使わないときにはコンパクトに収納できる点もメリットです。
本多テント
店舗用からイベント用まで、さまざまなテントをリリースしていた本多テント。昨今の需要の増加を受け、医療用テントをリリースしています。本多テントは、医療用テントだけではなく、イベントに使用できるテントを昭和26年から手掛けてきたことから、実績の豊富な業者であることがうかがえます。
本多テントの事例

フレームが一体の構造となっていることで安心感があるのはもちろんですが、採光窓、排煙・換気窓を採用していることから、長期間の利用にも耐え得る特性を持っています。また、フレームは一体型構造となっていることから組み立て間違いリスクも低く、組み立てた後に幕をかぶせるだけで形になります。