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短工期で倉庫を建築できる工法と倉庫建築会社リスト
短工期で倉庫の建築のできる工法とは?
倉庫建築の「従来工法」と「システム建築」の比較
在来工法とは、鉄製や鋼製の部材で柱と梁を組み合わせて建築する方法です。ゼロベースでの建築が可能なため、用途や好みに合わせて自由に設計できます。システム工法は、倉庫を建てる際に、コンピューターによって設計・組立・施工まであらかじめ決められたもの。従来工法と比較した場合、耐久性はそのままに、費用と工期が抑えられるのが特徴です。
工法 | システム建築 | 在来工法 |
---|---|---|
耐久性 | 約30年 | 約30年 |
費用 |
安い 従来工法の価格のうち、25%をカットできる |
高い 他の工法より全体的にかかるコストが高い |
工期 |
約80日 工期が短くニーズを反映した設計が可能 |
約180日 設計から行なうため、他よりも工期が長い |
倉庫建築の「システム建築」と「プレハブ建築」の比較
システム建築は、低価格・短工期、品質にばらつきがないのが特徴。プレハブ工法は、規格に合わせてパネルなどを組み合わせ倉庫や建物を建築する方法です。両方とも、費用を抑えられるのが特徴ですが、耐久性と工期に違いがあります。比較した場合にそれぞれメリットデメリットがありますが、より短工期で建築したい場合には、プレハブ建築が向いています。
工法 | システム建築 | プレハブ建築 |
---|---|---|
耐久性 | 約30年 | 約20年 |
費用 |
安い 従来工法の価格よりもコストカットできる |
安い 耐久性や耐火性等の機能を持たせると価格が上がる |
工期 |
約80日 工期を短くニーズを反映した設計が可能 |
約120日 パーツを事前に生産することで短工期を実現 |
倉庫建築の「プレハブ建築」と「テント建築」の比較
在来工法とシステム建築をそれぞれ納期で比較した場合、プレハブ建築の方が短い納期で建築できます。プレハブ建築よりも、建築する際の材料や工法に、こだわった結果、短工期で建築できるのがテント倉庫です。
工法 | プレハブ建築 | テント建築 |
---|---|---|
耐久性 | 約20年 | 6~10年 |
費用 |
安い 耐久性や耐火性等の機能を持たせると価格が上がる |
安い 使用する建材が安く、基礎工事費用も他より安い |
工期 |
約120日 パーツを事前に生産することで短工期を実現 |
約60日 構造がシンプルなため、工期が最も短い |
システム建築とは?
システム建築のメリット
オーダーメイド感覚でスピーディーに対応
システム建築は要望に応じて建物形状と寸法をコンピュータに入力し作図から生産データを作成します。最も標準化した計画から自由度の高いオーダーメイド仕様の建物までスピーディーにコストを抑えた設計を行うことができます。設計の決定から先もコンピュータにて自動で展開でき、見積もり、施工図、製作図などを自動で展開できるのも特徴です。短工期を希望している場合、費用を抑えて設計したい時には大きなメリットのひとつだと言えるでしょう。
部品と施工方法の標準化で高品質を維持
システム建築において、使用するパーツは全てコンピュータ管理でライン生産しています。現場で不足がちな熟練工がいなくても常に安定した高品質のパーツを使用することができます。また、工場で部材や部品を生産するので現場で生産や加工をするよりも運搬に時間やコストがかからず、生産に安定性があります。
そして設計や部材の管理だけではなく、現場でも施工が標準化されているので、技術者が不足していることが問題になっている現場でも適した施工方法といえるでしょう。部材の形状や寸法などがシステム化されていることで増築にも柔軟に対応でき、工場や倉庫でのスペースの拡大などに素早く対応することが可能です。
優れた耐久性・耐震性
風の強さ、積雪、地震などの環境や自然災害の危険性に合わせた最適な設計ができることがシステム建築の大きなメリットです。優れた耐久性・耐震性という点では他の建築方法に負けません。
システム建築のデメリット
オリジナリティーを出しにくい
システム建築は標準化された部品や設計があってスピーディーな対応や品質の安定が保たれています。機能性や合理性を優先させているため用途に応じて大きさや組み合わせには対応できますが、オリジナリティを出したい場合にはあまり自由が利かないことがデメリットです。
プレハブ建築とは?
プレハブ建築のメリット
建築費用が安い
プレハブ建築の一番のメリットは何といっても従来工法と比べて建築費用が安く済むことです。その理由は、大量生産されたパーツを組み立てるだけで出来上がるので工期が短くなり、人件費も含めたトータルコストが削減できます。
プレハブ建築は、一定の基準の保たれた部材の使用によって工期を短くしようとするような手抜き工事はほぼ起こり得ず高い品質が保たれます。
耐久性が約20年
システム建築や在来工法には劣りますが、プレハブ建築の寿命は約20年です。テント倉庫と比べると2~3倍寿命が長くなっています。
均一な品質に仕上がる
工場で安定した品質で製造されている部材を使用して組み立てていくので、職人の熟練度や知識にも影響されにくく質のバラツキが出ることはあまりありません。そういった点から計算していた通りの十分な耐震性が確保できると言われています。
プレハブ建築のデメリット
自由度が低い
あらかじめ決まったものを組み立てるプレハブ建築は、自由な設計ができません。デザインの自由度も低く素材の選択に限りがあるので、住居として使用したい場合は物足りなく感じるかもしれません。また、条件にもよりますが、狭小地や不整形地(L字・三角など)だと厳しい可能性があります。
空間を有効活用できない
プレハブ建築の場合、6m間隔で柱を作らなければなりません。小規模な倉庫なら問題ないかもしれませんが、6mを超える場合は柱が邪魔になり、デッドスペースが生まれてしまう可能性があります。また場合によっては動線をさえぎってしまう事になるので事前に十分なシミュレーションが必要です。
テント建築とは?
テント建築のメリット
低コストでスピーディーに施工できる
テント建築は鉄骨フレームとテント膜のみのシンプルな構造となっているので、低コストで建築することができます。また工期も、在来工法はもちろんシステム建築やプレハブ建築と比べ、短くなっているので人件費も含めたトータルの費用を安く抑えられます。
土地を選ばずバリエーションが豊富
シンプルな構造ですが種類の方さがテント建築の魅力。東京ドームや空港、ターミナルなどにもテント建築は活用されています。骨組みによって組み方を変更できるので、敷地の規模や変形地での建築も可能です。
ランニングコストが抑えられる
外壁はテントなので、明るい色の生地を使用することによって日中は照明がいらないほど明るくなり、電気代が節約できます。また温室効果によって、冬でも天気が良く暖かい日は室温が暖かく保てるため、暖房費用の削減になります。
解体や増設も簡単に短期間ででき、ちょっとした傷などの修復は低コストで行うことができます。
テント建築のデメリット
維持費がかかる
一般の建物よりも劣化しやすいテント建築は寿命が6~10年と短くなっています。テント膜は紫外線に弱く、劣化することで破れることもあり、定期的なテントの張替えにコストがかかってしまいます。また生地は頑丈ではありません。物が当たったりひっかかったりすると、破れてしまう場合もあります。施工費用は安く済みますが維持費がかかってしまう事から、長期的にみるとトータルではシステム建築やプレハブ建築の方が安く済むこともあります。
夏場は暑く、冬場は寒い
温室効果によって夏場は非常に暑くなり、冬の日照時間が短い時や気温が低い時には寒さが厳しい状態になります。また、テントの外側・内側の寒暖差によって、倉庫内に結露が発生してしまうこともあります。温度や湿度管理が必要な物の保存にはあまり向いていない工法と言えるでしょう。ただし、オプションで換気扇を設置することも可能です。
短工期で倉庫を建築できる倉庫建築会社リスト
倉庫会社 | 建築工法 | 工期 |
---|---|---|
株式会社 太陽工業株式会社 |
テント倉庫 | 1.5ヶ月~約2ヶ月 |
大和ハウス | プレハブ建築 | 約3ヶ月 |
株式会社 横河システム建築 |
システム建築 | 4.5ヶ月 |
太陽工業株式会社

https://www.tentsouko.com/achievement/有限会社ホリケン%e3%80%80様/
膜材だからこそのスピード感で最短2ヶ月
太陽工業株式会社は、500~1000㎡クラスのテント倉庫を着工から完成まで最短1.5ヶ月~2ヶ月で完成させることができます。その理由は、テント倉庫建築の専門家であるからこそ確立した、基礎工事とボルトオンフレームのシステム化された本体工事にあります。
さらに、テント倉庫を専門とした職人たちの施工技術により、建設コストの削減を実現。また、テント倉庫は、その独自の工法や、素材の特性により、他の資材・建材を用いるよりもスピード感のある設置が可能です。
メンテナンスも簡単にできる膜材
テント倉庫は、膜材で作られているため、メンテナンスも簡単。太陽工業が開発した酸化チタン光触媒コーティング膜は、表面の汚れを分解・除去する性質を持っていることから、テント倉庫そのものをきれいな状態に維持しているのです。
そのため、メンテナンス費用もカットできます。また、酸化チタン光触媒コーティング膜は、太陽光の反射率が高い点も特徴。結果、倉庫内部の温度上昇を抑える効果もあります。
メディアからの注目度も高い
太陽工業の「膜」はドーム球場に使われたり、アーティストが表現方法の一環として取り入れるなど、注目度が高い素材です。特にドーム球場で使われている点は、信頼感の現れと言えるでしょう。
テントを扱う業者は商品ではなく会社そのものへの信頼感も重要ですが、太陽工業であればその点も問題ありません。実績・信頼共に申し分ない業者と考えて良いでしょう。
大和ハウス
プレハブ建築で最短3カ月
大和ハウスの倉庫建築は、スピード感があり、プレハブ建築で最短3カ月ほど。大和ハウスの特徴はスピード感はもちろんですが、ローコストで安定品質、そして耐震性と、さまざまな点においてクオリティの高い点も魅力です。また、オプション等も充実していますので、「自分が求める倉庫」を目の前に提供してくれる業者といえるでしょう。
豊富な実績のある業者
大和ハウスは全国展開している業者で、様々な工場・倉庫の建築実績があります。規模の小さなものから大きなものまで、豊富な実績があるのもさまざまなニーズに応えるだけの技術力・環境があるからこそだといえるでしょう。依頼する際、技術力はもちろんですが実績も気になる部分です。
大小さまざまな倉庫や工場を手掛けてきた大和ハウスの実績は、信頼を集めるに値するだけのものがあるでしょう。
建物プラスアルファこそ特色
建物を建てるだけではなく、「プラスアルファ」も大和ハウスの特徴。例えば壁面・屋上緑化。壁面や屋上に緑を配置することで、自然との調和を目指しているのです。
また、見た目だけではなく、蓄電システムや太陽光発電システムの導入技術もあるため、環境面に考慮した倉庫や工場の建築も可能。倉庫・工場としての用途にプラスアルファの魅力を付帯できる点こそ、大和ハウスならではの強みのひとつだといえるでしょう。
株式会社横河システム建築
システム建築でおよそ4.5カ月
昨今注目を集めている株式会社横河のシステム建築。システム建築の倉庫・スーパーラピッドでは、1,000㎡規模の倉庫が、およそ4.5カ月で建築可能。この数字は在来工法と比較すると、およそ56%工期を短縮しています。
その理由は、計画から設計、政策や施工の全てがシステム化されていることで、短い期間での施工を実現しているのです。また、工期が短いことで、コストカットも可能にした工法です。
耐久性や耐震性も問題なし
株式会社横河システム建築は在来工法と比較するとスピード感のある建築が可能となりますが、そこで懸念されるのが耐久性や耐震性。しかし、システム建築では法定耐用年数が定められています。
骨格材の厚さにより、法定耐久年数が決まっており、3mmから4mmであれば24年、4mmを超える場合には31年。この数字から、倉庫を建築する時に先のことまで見通せるようになっているのです。
多様性のある空間
株式会社横河システム建築であれば、倉庫内の空間を広く使うことも可能。建物の間柱を必要としませんので、柱の無い広々とした空間を作り出せるのです。さまざまな用途で倉庫の間取りの変更ができるのはもちろんですが、増設や併設を行いやすい点もメリットのひとつです。
当初の計画にはないとしても、増設・併設をと考えた時に柔軟に対応できる点もシステム建築のメリットのひとつです。